今回ご紹介するのは、囲まれた住空間に明るさと開放感をもたらし、快適に過ごせるコートハウスです。住まいを外壁で囲むことで生活のプライバシーを確保し、安心して家族だけのプライベートな時間を楽しむことが出来ます。住宅地の中に家作りを計画している方や、プライバシーに考慮しながら開放感もある家に憧れている人には、何か参考となるアイデアが見つかるかもしれません。このプロジェクトを手掛けたのは、大阪を拠点に活動しているタイコーアーキテクトです。一体どんな様子になっているのでしょうか?さっそく詳しく見て行きましょう!
ローケーションは大阪の閑静な住宅地で、広さ約40坪の東向きの敷地に建つこの住まい。前に飛び出しているかのような黒い箱型のボリュームが印象的なシンプルでモダンな外観です。敷地が東向きということでその特性を生かし、南側からのダイレクトな採光よりも、東側からの日射を優先して利用する住宅プランから、このようなデザインにつながっているということです。外観からは特に大きな開口部は分からず閉じた雰囲気となっていますが、実際はプライバシーに配慮しながら内部に開放的に開いたコートハウスの造りをしています。
こちらは生活の中心となる室内LDKの様子です。リビングの一部は吹き抜けの天井となっていることや、リビングの隣に小上がりの畳スペースがあることが特徴です。さらに畳スペースの横には対面キッチンがあり、そのキッチンの壁を上手に利用して畳スペースにカウンターデスクを設置しているのもユニーク。小上がりの段差によって、掘り炬燵の様に腰かけられ、ちょっとしたカフェスペースや書斎にもなりそうですね。ダイニングキッチン背面にある収納部は、黒い扉で統一され、ナチュラルな雰囲気の空間にクールなアクセントをプラスしています。
【小上がりについては、こちらの記事でも紹介しています】
こちらは小上がりからリビングを中心にのぞんだ様子。リビングの上部は、東側からの快適な自然光を取り込めるように吹き抜けとなっています。またリビングの大開口に面しては中庭があり、そこからも優しい光が届きます。リビングの壁にはフロア材を貼っていて、さり気なくインテリアのアクセントが加えられているのもポイントです。
外観で特徴的だった黒いボックス部分は、一見すると部屋が配置されている様に見えましたが、実はLDKから自由に行き来できるこの中庭スペースとなっていました。デッキが敷かれていて、屋外リビングのように空を見上げてのんびりとくつろいだり、天気のいい日はここで食事をしたり、またちょっとしたガーデニングも楽しめそうです。上部にはバルコニーも設置されています。壁で囲まれた空間なので、プライバシーはきちんと守られていて、外部からの視線を気にすることなく屋外の開放感を味わえます。
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