安全なだけじゃない!防火構造のシンプルでお洒落な和の住まい

K.Yokoyama K.Yokoyama
東山の家2|準防火地域の狭小敷地住宅, 家山真建築研究室 Makoto Ieyama Architect Office 家山真建築研究室 Makoto Ieyama Architect Office 미니멀리스트 거실
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皆さんは、防火構造の住まいと聞いてどんなことを思い浮かべますか? 防火構造とは、火災が起きた際、延焼を防ぐための構造をしている建物のことを差します。住まい作りにおいて、地震やそれに伴う火災等の危険に常にさらされている日本にとっては、ぜひ知っておきたい知識です。今回ご紹介するのは、そんな防火構造を考慮して作られた和の住まい。様々な基準に従いながらも、デザインにも工夫を凝らし、快適でモダンな住宅が完成しました。手掛けたのは、金沢を拠点に活動する家山真建築研究室です。一体どんな様子になっているのでしょうか? さっそく詳しく見て行きましょう!

防火構造に考慮した住宅

住まいのロケーションは金沢市。敷地のある地区は準防火地域になっています。こちらは道路側の住まいの外観ですが、玄関周りに木を使って優しい雰囲気が見える以外は至ってシンプルなデザイン。そこに、玄関ポーチ部分の庇がアクセントとなっています。本来準防火地域では、隣地から3mの範囲には防火構造の外壁と防火戸を取り付ける必要があるそうですが、住まいの隣地側にある外壁を庇の出ている幅と同じだけ延長し、それを防火壁としています。また、玄関ポーチ内の外壁と玄関戸も延焼ラインにかからない位置にすることで、防火壁と庇で隣地から3m以上の距離となり、基準をクリアしています。色々な規制がある中、工夫を凝らしたことを思わせないシンプルで落ち着きのある洗練された佇まいの外観です。

防火構造のためにこだわった素材

こちらは少し振った角度からの外観です。耐久性や防火性の高い塗り壁材であるジョリパットが外壁に使われ、木を使った玄関と共に温かみのある素材感で住まいに優しい表情を作り出しています。住まいは、道路側に当たる東側は2階建て、南側には庭を設け、室内に光や風を届けるように考慮した作りとなっています。

奥まった玄関の利点

この木造2階建ての住宅のクライアントさんは2人家族。その生活の場は1階にまとめられ、2階は収納等の納戸としています。そしてこちらは玄関の様子です。天井の高さまである玄関の格子戸を開けると、庇のある玄関ポーチが続いています。玄関はこのポーチによって奥まった位置にあるので、帰宅する人や家へ迎え入れるお客様だけでなく、この木の格子戸も雨風から守られるようになっています。それによって、汚れや傷みによるメンテナンスについては、それほど気にしなくても良さそうです。防火構造によって奥まった玄関に、新たな利点が生まれました。

自然素材の優しい雰囲気のリビング

こちらは住まいのリビングの様子です。障子を開けた奥にはこのように仏間としての畳スペースがあります。室内は、このLDKと畳スペースを中心として、洋室と和室の個室があるという構成。左側の窓の奥に見えるのは庭で、その庭に面した縁側を通して、住まいの日当たりや風通しを確保しています。天井は木の存在感が見えるあらわしの仕上げとなっており、空間にリズム感を与えています。自然素材の優しい雰囲気があふれる、快適なリビングとなっていますね。

リビングと区切れる畳コーナー

こちらはリビングとつながった仏間としての畳コーナーです。左側の障子を開けると縁側へとつながっています。4帖半という小さな空間ですが、障子を通してリビングや縁側の光がこの部屋にも伝わり、さらに上部もオープンとなっているのでそれほど圧迫感は感じません。また、右側の襖を開けると住まいの奥に位置する和室につながります。

趣のある和室

建物の一番奥にあるのは和室。この和室の襖を開けると、先ほどの畳スペースとリビングにつながります。障子を開けると縁側があり、庭へと続いています。右側に見える地窓は、優しい採光を取り入れつつも西日とお隣からの視線を避けるための開口部。縁側に大きな開口は設けており、障子戸の開け閉めによって部屋の明るさは調整できるので、特にこちら側に大きな窓を設けなくても問題はありません。かえって限定された開口部からの仄暗い光が、空間に静けさや落着きをもたらし、趣のある雰囲気の部屋となっています。

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